コストのトリプルダウンを実現する
形鋼・パイプ
手作業・手加工の比率、工程数が多い形鋼・パイプのレーザー加工を用いた
工数削減のご提案を致します。
新工法での製作事例:食品機械架台
現状
食品機械の架台はパイプ材を使用して製作されるのが一般的です。
製作に使用されるパイプ材は、メタルソーなどを用いて手作業で直線的に切断した後、穴あけをボール盤などで行い、ケガキを入れながら溶接します。
水平方向のパイプ材には一般的に、製品の使用中にほこりが積もるのを低減する目的で丸パイプが使われますが、精度良く製作するのを難しくしています。
加工の課題
■パイプ架台製造の課題
- パイプの精度は高くないため、精度良く切断するのが難しい。
- 加工工程数が多いため、時間がかかる。
- 溶接前の仮組みでケガキによる位置決めが大変。
- 丸パイプを使った溶接には、高いスキルが要求される。
■パイプ架台の加工例
1.パイプをメタルソーなどで切断します。
切断後に別工程で穴あけ加工を行ないます。
※パイプの精度がバラついているため、パーツ精度もバラついてしまいます。
2.パイプにケガキを入れ、治具で固定し位置決めをします。
治具で固定する方法は、ズレの原因となり、熟練の技術が必要になります。
3.パイプフレームを溶接した後、溶接部の仕上げ作業を行って完成です。
治具で固定する方法は、ズレの原因となり、熟練の技術が必要になります。
加工提案
■ファイバーレーザ加工機によるパイプ加工
パイプ加工にファイバーレーザ加工機を使用することで、複雑形状の切断を可能にし、仮組み調整や補正作業の工数を削減します。
さらに、ほぞ溝形状を取り込んだり、パーツを一体化した形状で切り出すことで、溶接個所を減らし、仕上げ作業を短縮することもできます。
1. レーザ加工により部品点数を減らす
従来は複数のパーツを溶接していた工程を、ファイバーレーザ加工機で手曲げ可能な形状に切断することで一体化し、部品点数を減らします。
さらに、これにより仮組み、溶接、仕上げ工数を削減することができます。
2. ほぞ溝加工により位置決めが容易
差し込み形状のほぞ溝をレーザで切断加工します。これにより、正確な位置決めが簡単に行え、面倒な治具を使用した位置決めが不要になり、すぐに溶接することが可能です。
3. パーツの組み付けミスを防止できる
パーツの組み付けミスを防止するために、レーザケガキを入れたり、ほぞ溝形状の大きさを変えることもできます。
パイプ加工にファイバーレーザ加工機を使用することで
- 1
- パーツの切断精度が向上する。
- 2
- ほぞ溝や手曲げ加工を活用して加工工程と工数の削減ができる。
- 3
- レーザケガキ加工や、形状違いのほぞ溝加工を活用することで、組み付けミスの防止が可能。
- 4
- 精度が高い製品を簡単に製作できる。
形鋼・パイプ加工革命を実現する設備
平板パイプ兼用ファイバーレーザマシン
01ロータリーインデックスの更なる進化
サポートチャック同期&同時4軸制御で高速・高品位加工を実現
- サポートチャックがメカ的に締め付けてパイプ自体のねじれを矯正し、丸パイプでのスリップも防止可能なため、高精度加工やキズ軽減の高品位加工が実現
- 4軸を同時制御、角パイプのコーナー高速安定加工を実現
02タッチプローブ機構
タッチプローブ機構の搭載で母材の精度ばらつきを補正
- タッチプローブにより加工点近傍でパイプ・形鋼の測定が可能
- 端面位置を測定し長尺パイプのねじれを補正しセンター基準で加工することが可能
- フランジ等基準面からの位置を補正し図面指示をより高精度加工することが実現
平板パイプ兼用ファイバーレーザマシン仕様一覧
機種名 | ENSIS-3015RI | |
---|---|---|
型式名 | EN3015RI | |
軸移動方式 | X軸・Y軸:ラック&ピニオン Z軸:ボールネジ | |
最大加工寸法 X×Y (mm) | 3,070 × 1,550 | |
軸移動量 X×Y×Z (mm) | 3,070 × 1,550× 200 | |
早送り速度 (m/min) | X・Y軸 | 120 (XY合成170) |
Z軸 | 80 | |
加工送り速度 (m/min) | 0~120 (最大指令可能速度) | |
最大ワーク重量 (kg) | 920 | |
発振器形式 | ENSIS3000 | |
発振方法 | LD励起 ファイバーレーザ | |
定格出力 (W) | 3,000 | |
NC形式 | AMNC 3i | |
総受電容量 (kVA) | 37.9 (チラー・集塵機含む) | |
機械寸法 X×Y×Z (mm) | 12,505 × 2,915 × 2,461 | |
機械質量 (本体+LST) (kg) | 14,000 |
形鋼パイプ | 種類 | 加工範囲(㎜) | 板厚加工範囲(㎜) | 最大加工重量 | 最大加工素材長さ | |||
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丸パイプ | 19~220 | 1~9 | 200kg | 6000㎜ | ||||
角パイプ | 19~150 | |||||||
長角パイプ | 外接円φ220以下 | |||||||
アングル(等辺/不等辺) | 19~90 | 1~12 | ||||||
チャンネル | 19~150 | |||||||
軽量溝形鋼 | 19~150 | |||||||
H形鋼 | 形状・加工内容による | |||||||
掴み換え機能による6000㎜の加工が可能です。(最終掴み代218㎜は加工不可能) |